子どもの頃に好きだったものを今も引きずっているという人は結構いますよね。
かくいう私もそういう口で小学校の頃になりたかった考古学者に、今だに憧れ続けております。
小学校6年生の頃は間違いなく考古学者になろうと思っていて、
某女子校の中学入試の面接で「将来の夢は考古学者です」と胸を張って答えたのを覚えております。
そんな熱い思いが消え、ナゼ今の仕事に就いているのか?
それは親戚のおじさんの余計な一言でした。
「あのさ考古学って、ずっと穴掘りだよ、穴掘り。肉体労働の類だな」という言葉でした。
その頃からすでに根性がなかった私は、「それなら無理」と転向してしまったわけですが、
根っこの部分の考古学好きみたいな部分は残っております。
だって、考古学って何千年も前の人と会話をしているみたいでロマンチックじゃあーりませんか。
そんなわけで行ってきました、大混雑のツタンカーメン展。
事前に相当混んでいるという情報は得ていたのですが、1月三連休中日の混雑がこれほどとは。。。
11時半ごろに上野公園の会場に赴き整理券をもらってみると、
集合時間の19時10分~30分という文字が目に突き刺さりました。
なんたる遅さ!
しかし憤慨してみても仕方ない。
気を取り直してランチをし、上野博物館で開催していた円空展、東洋館をジクジクと見て、
お茶を飲んでケーキを食べて、時計を見ても集合時間はまだまだ先。。。
待ち疲れた身体を引きずりながら、早めの19時、すっかり暗くなった会場前まで行ったところ、
すでに列が出来ているじゃあーりませんか。
私も遅れじと列に並んでみたものの、歩みの遅いこと牛歩なみ。
しかも列は会場に近づいたと思った瞬間に右に大きく折れ曲がり、
もっと長い列の後ろにつながっている事実が判明したのです。
薄暗い中、希望も根性も尽き始めた8時近くになって、ようやく会場に入ることが出来ました。
しかし展示は素晴らしかったです。
黄金のマスクが来ていないのは残念でしたが、まるで100年前に作ったかのような
ツタンカーメン墳墓の埋葬品の美しさに感動しました。
あれだけの質の高いものを3000年以上前の人間が作っていたとは、驚きです。
人間の感性というのは何千年前も今もほとんど変わらないものだと思いました。
その興奮のままに、帰りにお土産をいろいろ買い込みました(笑)。
やっぱり考古学者になれば良かったかも。そんなことを思った夜でした。
